たまたま、コロムビアの廣瀬社長のお話を聞く機会があったので聞いた内容をかいつまんであげておきます。
メディア融合と音楽業界
by コロムビアミュージックエンタテインメント代表執行役社長兼CEO 廣瀬 禎彦
- 音楽の歴史
- レコードはエジソンの手によって約100年前に誕生
- それ以前はライブコンサートしかなかった
- ネット配信は約5年の歴史しかない
- 5年後にはiTunesMusicStoreがどうなっているかわからない
- インターネットサービスの寿命は7年
- インターネットを流通手段だと考えるのは改めたほうがいい
- 放送と通信の融合
- テレビは一方向、インターネットは双方向
- インターネットは広告モデル
- インターネットは国境を越える、がまだ国は気付いていない
- 今までは隠れていた事がニュースになるのはなぜか
- 例として、2chでの内部告発
- インターネットとは?
- 過去のメディアが持っていた表現機能をほとんど持っている
- 蓄積と垂れ流し
- 音楽と産業
- アート25%,ビジネス75%
- アーティストとリスナーの媒介事業
- これまではたまたま、CD,レコードというメディアがあった
- 着うたはコンテンツではなく情報
- インターネットの登場で音楽ではなく、音楽情報が増えた
- ネットというメディアをつかって音楽を作っている人は少ない(今後確実に増える)
- インターネットなら何十分の一のコストで音楽が作れる
- メディアに載せるコストが他のメディアと比べると低く済む
- 音楽はミュージシャンが相変わらず作る
- ネットを使い無料で音楽を提供するアーティストが出てくる可能性はある
- 音楽の映像化
- 音楽と映像は近づいている。iPodが良い例
- 音楽も出来て映像も出来るディレクターとか今はいない、人材不足
- ネット配信
- 音楽クリエイティブにネットは入っていくか? Yes
- インターネットは制限がない、長さがフレキシブ
- 現在の配信サービスは(eg,iTunes)1980年代モデル(流通経路にすぎない)
- もっとこれについて突っ込んだことを聞きたかったけど短かった
- Winneyはトヨタ、日産と同じ
- スピード違反にはスピードリミッタつければ良い
- 要するにネットがそこまで成熟していないからWinneyの制作者が捕まった
- 使い方の問題であって作った人がどうこうって話ではない
- ネットの文化水準はまだまだ低い
- 新しいメディアでどんな可能性があるか考えるのが重要
- 無形世界の経済
- 一人勝ちの法則が成り立つ
- 人気がある => 安く売る => 他を淘汰出来る
- 今までの世界は有限で議論していた
- ネットでは有限だった物が無限になってしまう
- ネットの価格表記はまだまだ曖昧
- これから変化が起きてくるだろう
- "もの"=有限, "サービス"=有限, "コンテンツ"=有限 -> 無限
- ヒント:エビアン->ペットボトルに入れると水に値段がつく
- 囲い込むことで値段を付けることが可能だが、...
- ネットの登場で人類史上初めて無限という概念が出来てしまった
質疑応答
- Q. 今後はアーティストにとってどういう時代か
- A. 厳しい時代になる、スパースターが生まれやすいが、食っていけないアーティストが増える。情報デザインなどはアートとしてやってはいけないだろう。職人としてやることで時代がたち、それがアートして後の世で評価されることはあるだろう。ロートレックはポスター職人。それが時代が変わってからアートと評価された。ファインアートを作ったこと自体間違っていた。
感想
ただただ脱帽。廣瀬さんはもう60を超える年齢のはずなのにITに関しての知識、先見性が抜群に鋭い。廣瀬さんの今までの経歴がそうさせるのか、仕事としての探求心がそうさせるのかはわからないが、数ある上場企業の社長でこれだけ先を見ていてかつ、知識が深い人はそんなにいないのではないかと思ってしまった。
言っていることは、音楽業界だけに関わることではなく、ネットビジネス全般、いやむしろネットビジネスそのものにも当てはまることだと感じた。まだまだネット文化は日本に根付いておらず、これからの期待感の方が大きい分野だけに、音楽業界が今後ネットをどう考えているのかということがなんとなくだが見えて、ビジネスとしてのネットの今後の方向性を教えてもらったような感覚だ。
歴史は繰り返す、それは頭では解っているが、無限という概念の登場で価値観までも変えないと今後の世界では生きていけないのかもしれないと、ビジネスとして成功させるには新しい試みで新しい枠を作らないといけないと感じた。
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